2022年《第32回》青山賞:酒井 健治
酒井 健治
さかい けんじ
/ 作曲
大阪生まれ。京都市立芸術大学にて学んだ後渡仏。フランス国立パリ高等音楽院作曲科、ジュネーヴ音楽院作曲科を最優秀の成績で卒業後、Ircam(フランス国立音響音楽研究所)にて電子音楽を学び、2012年マドリッド・フランスアカデミーの芸術部門会員に選出された。
非常に高度に発達した作曲技術を持ち、極めて個人的に発展したそのスタイルは軽やかさと輝きを帯びるとドイツ音楽界の重鎮であるヘルムート・ラッヘンマンが評する酒井健治の作品は、リヨン国立管弦楽団、ルツェルン交響楽団、ベルギー国立管弦楽団、NHK交響楽団、読売日本交響楽団、京都市交響楽団、レ・ヴァン・フランセ、アンサンブル・アンテルコンタンポランなどのオーケストラやアンサンブル、またシルヴァン・カンブルランやジョナサン・ノット、ジョナサン・シュトックハマー、ジョン・アクセルロッド、下野竜也、広上淳一、阪哲朗、川瀬賢太郎等の指揮者や、堤剛をはじめとするソリスト達によって欧州各国や日本、北米の著名な音楽祭やコンサートホールで演奏されている。
2017年より2020年まで名古屋フィルハーモニー交響楽団のコンポーザー・イン・レジデンス、また2019年にはオーケストラ・アンサンブル金沢のコンポーザー・オブ・ザ・イヤーを歴任した。
これまで国内外の著名な音楽賞を次々に受賞しており、ジョルジュ・エネスク国際コンクール作曲部門グランプリ(2007)、武満徹作曲賞第一位(2009)、ルツェルン・アートメンターファンデーション賞(2010)、エリザベート王妃国際音楽コンクール作曲部門大賞(2012)、文化庁長官表彰(国際芸術部門)(2012)、芥川作曲賞(2013)、ジョルジュ・ヴィルデンシュタイン賞(2013)等、また2015年ローマフランスアカデミーのフェロー(ローマ賞)に選ばれた。また近年では京都市芸術新人賞(2019)、京都府文化賞奨励賞(2021)なども受賞している。
現在は母校である京都市立芸術大学で教鞭を執っており、京都市立芸術大学現代音楽研究会club MoCoの顧問を務めている。
酒井健治の作品は全音楽譜出版社より出版されている。
※プロフィールは受賞当時のものです