2001年 《第11回》 青山音楽賞:林田 明子
林田 明子
はやしだ あきこ
/ ソプラノ
プロフィール
京都市立堀川高校音楽科(現・京都市立京都堀川音楽高校)卒業。京都市立芸術大学音楽学部卒業。同大学大学院音楽研究科修了。大学院賞受賞。在学中、同大学院より派遣留学生として奨学金を得て、ドイツ国立ブレーメン芸術大学へ留学。ウィーン国立音楽大学リート・オラトリオ科、並びにオペラ科卒業。
1999年ベルリンのパオラ・サロモン・リントベルク歌曲コンクール第3位(1位なし)。2000年ジュネーヴ国際音楽コンクール声楽部門第2位。03年オーストリア国内のブラームス国際コンクール声楽部門第2位。
01年度青山音楽賞受賞。05年度京都府文化賞奨励賞受賞。07年度音楽クリティッククラブ奨励賞受賞。
日本シューベルト協会、Accademia di Montegral、日本声楽アカデミー会員。
京都府出身。現在、ウィーン、東京、京都の三都を拠点に演奏活動中。1995年以来、京都、宮崎、東京、千葉、神奈川、福岡、ウィーン、ベルリン、ブレーメン、メミンゲン、フェルプ/オランダ、バルセロナなどで開いたリサイタルは70回以上にのぼり、いくつかの演奏はNHK、ドイツ、スペインのFM放送、ベルギー、スイスのテレビ放映もされた。その発音の明瞭さ、力みのないリリックな美声と情感豊かな幅広い表現力は国内外の新聞・雑誌批評でも高く評価されている。宗教曲の分野では日本、ドイツ、オーストリア、チリ、グルジアの各地で演奏しているが、2000年9月にシュトゥットガルトで開催されたヨーロッパ国際音楽祭終了演奏会では、ヘルムート・リリング指揮のもと、バッハ「マタイ受難曲」を歌い、現地の新聞批評でも絶賛された。オペラでは、第7回ヤナーチェク国際音楽祭、並びにオストラヴァ国立歌劇場にて、ヤナーチェク「ロマンスの始まり」のポルシュカ役でチェコデビューし、その後も同オペラ劇場で、プッチーニ「トゥーランドット」のリウを客演した。2001年、ドイツ・ラインスベルク城室内オペラでは、500名の応募者の中から選ばれ、オペラコラージュ「果てしなきオルフェウスの歌」に出演し、“完成されたリリックソプラノ”として好評を得た。チロル音楽祭Erlではグスタフ・クーン指揮、ワーグナー「ラインの黄金」「神々の黄昏」のヴォークリンデ役で2002年より2007年まで連続出演し、特にその声の美しさと演技の優雅さが高く評価された。また、(財)相模原市民文化財団主催「オペラ実験工房」シリーズに2003年より7年連続出演し、グルック「オルフェオとエウリディーチェ」のエウリディーチェを始め、ヴェルディ「リゴレット」のジルダ、モーツァルト「イドメネオ」のイリア、プッチーニ「ラ・ボエーム」のミミ、ドニゼッティ「ランメルモールのルチア」のタイトルロールなどを歌い好評を博す。2012年5月には京都芸術劇場 春秋座での尾上和彦作曲、オペラ月の影-源氏物語-の桐壷/紫上で出演。宗教曲のソプラノソロ、古楽器アンサンブルやオーケストラとの共演も多数。
藤田日出男、藤花優子,故林浅子、三井ツヤ子、ワルター・モーア、アデーレ・ハース、レト・ニックラー、イヴァン・パリックの各氏に師事。また、マイスターコースにて、ハンス・ホッター、ユディット・ベックマン、故ワルター・ベリー、アーウィン・ゲージ、ヴォルフラム・リーガー、イングリット・フィグーアの各氏より指導を受ける。
※プロフィールは受賞当時のものです